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キッズウィークエンド

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インタビュー

2025.03.17 Mon

# 自己肯定感育成

【後編】二つ、三つの“得意”をかけ合わせれば、 キミだけの人生ができる!

【後編】二つ、三つの“得意”をかけ合わせれば、 キミだけの人生ができる!

数学をお笑いのノリで楽しく!

──タカタ先生は子どもの頃、将来何になりたいと思っていましたか?

幼稚園の頃、最初に思ったのは“八百屋さん”でした。声が大きいことを先生にほめてもらったから、という理由で(笑)。
将来の夢って、成長するにつれてどんどん変わっていきますよね。小学生の頃は、野口英世の伝記を読んだ影響で、博士になるのが夢でした。それから当時はテレビゲームの“ファミコン”が社会現象になっていたので、ファミコンを作っている任天堂の社員になりたいと思った時期もありました。算数が得意になってからは数学者に憧れていて、中学受験の面接でも「将来は数学者になりたい」と答えた記憶があります。
と同時に、小学校の高学年の頃からお笑いにもはまっていました。高校生のときにはお笑い同好会を作って、文化祭で漫才や落語をやったり……人前で何かをやるのっていいなあと思い、当時はお笑い芸人になりたいと考えていました。

大学が教員養成に特化した学校だったこともあり、卒業後は教師になったのですが、なかなかうまくいかず、いったん教師をやめてよしもとの芸人養成所に入学しました。今のように教師とお笑い芸人の“二刀流”で活動し始めたのは27歳の頃です。これも最初はあまりうまくいかなかったのですが、“<数学の>教師”ということを前面に出して活動するようにしてみると、「先生をやっているだけあってさすがにわかりやすい!」「話がおもしろくて数学に興味を持った」などと声をかけてもらえることが増えたのです。数学に関する質問を受けることも多くなりました。

一方で、教師の仕事をしているときにも、リアクションが大きいとか、テンションが高いとか、そういうお笑い芸人らしいところが生徒に喜ばれました。当初、僕がお笑い芸人だということを生徒には内緒にしていたのですが、「先生、よしもとの芸人さんみたいだね」と言われたこともあります(笑)。



──教師というだけでなく、「数学教師」という“とんがった部分”を前面に出すことで、“二刀流”の相乗効果を発揮できるようになっていったということでしょうか。

そうですね。あと、僕は最初、自分が“数学教師”と“お笑い芸人”という2つの仕事をしているのだと思っていました。でも、この2つをかけ合わせれば「数学をお笑い芸人のノリで楽しく教える」ことができるのではないか、と気づいたのです。そしてそれは、学校の授業、お笑いの舞台、テレビ、ラジオ、You Tube……どこでもできるはずだ、と。

一つの道を極めるという生き方はもちろん素晴らしいのですが、その道はすごく険しいし、競争相手も多い。だから、それ以外に、自分の得意な二つのこと、三つのことをかけ合わせるような仕事や生き方があってもいいと思うのです。
知識や能力を“ゴールド”のレベルまで磨き上げられる人はごくわずかかもしれないけれど、誰でもコツコツやっていけば“ブロンズ”にすることはできる。この“ブロンズ”の能力がいくつかあれば、「“ブロンズ”を“ブレンド”することで、あなただけの“ブランド”になる」。僕は自分のキャリアについて話すときに、よくこんなことを言っています。


“子どもたちが算数にわくわくする”そんな世の中に

──複数の“ブロンズ”を手に、自分だけの人生を生きていくことができる、ということですね。

どうやって“ブロンズ”をつくるか。それには、好きなことを見つけて、続けることしかないと思います。磨き続けていくことができれば、それが自分の武器になる。才能の差があっても、継続すればきっと乗り越えられるはずです。そして僕の場合は、そうやって続けてきたのが“数学”と“お笑い”だったのです。

数学を仕事にしようと思ったら、専門家になるか、先生になるかの大きく二つに分かれますが、先生といっても、学校や学習塾の先生では教えなければならないことがあらかじめ決められています。僕がやりたいのはそういうことではなく、自分がおもしろいと思った数学の話をして、数学の楽しさを世の中に広めていくこと。今後もそういう仕事を自分でもっと作りたいですし、さらに大きくしていきたいと考えています。



──親子で楽しく算数の話をするような家庭が増えていったら素敵ですね。

そうですよね。僕が知っている中で、こういう仕事をされているのは「でんじろう先生(米村でんじろうさん)」でしょうか。“科学ってこんなにおもしろいんだよ”ということを伝えるために、科学教育とエンターテインメントを融合させた「サイエンスショー」をつくって、全国各地で発信しています。そして最近では、でんじろう先生以外の方もたくさんの方がサイエンスショーを開催していて、毎週末、全国で開かれるショーにたくさんの子どもたちが集まっています。これと同じことを算数・数学でやるのが僕の目標です。

いま、僕の生徒の中に、「将来タカタ先生のように算数・数学のおもしろさを伝える仕事がしたい」と言ってくれている子どもが3人います。少なくとも彼らが社会に出るまでの10年くらいの間に、僕を含め4〜5人ぐらいが、僕のような算数・数学の啓蒙活動を仕事にできるような環境をつくりたい。そして、全国の算数教室にいつもたくさんの子どもが集まって、わくわく学んでいる、そういう世の中を作っていきたいな、というのが、いま思い描いている大きな夢ですね。


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