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せきねみき

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取材・レポート

2022.07.06 Wed

# SDGs

世界中に届けられるのが魅力!時代を象徴するオンライン授業で子どもたちの楽しみを増やしたい

世界中に届けられるのが魅力!時代を象徴するオンライン授業で子どもたちの楽しみを増やしたい

これまで、キッズウィークエンドにて複数回授業を開催くださっている株式会社講談社の「今ない仕事」取材班のお二人に、オンラインイベントを開催するに至るきっかけや、キッズウィークエンドで開催くださった際のご感想、授業に込められた想いなどを伺いました。


株式会社講談社 「今ない仕事」取材班 中里郁子様
株式会社講談社 「今ない仕事」取材班 吉田幸司様
聞き手:キッズウィークエンド株式会社 代表取締役 三浦 里江

立ち遅れてしまうという危機感からオンライン授業に挑戦


三浦:
「今ない仕事」取材班のお二方には「オンラインこどもフェス2021」を含め、これまで計3回のオンラインイベントを行っていただき、本当にありがとうございます。以前から子ども向けの授業をされていたのでしょうか。

吉田:
『今ない仕事図鑑100』に関連したものでいうと、光塩女子学院中等科/高等科で3回、港区立御成門小学校で1回、リアルの場で授業を行ったことがあります。ただ、どちらも主体となって進めていたのは学校の先生方です。

三浦:
ということは、キッズウィークエンドの授業が中里様、吉田様のお二方が主体となって進めた初のオンラインイベントになりますか?

中里:
はい、そうですね。初回のキッズウィークエンドのイベント直後に、朝日小学生新聞でもSDGs関連のオンラインイベントを主体となって行いました。

三浦:
私どものようなインターネットサービスを提供する会社とタッグを組んだきっかけや、その理由についてお伺いしたいと思います。

中里:
キッズウィークエンドが手掛けているサービス自体、5年前にはほぼ存在していません。つまり「今ない仕事」。そしてオンラインで伝えるというのも「今ない伝え方」。それなら、「今ない仕事」のイベントはオンラインで開催したいと思ったのです。その中で、オンライン配信に特化しているキッズウィークエンドはまさにぴったりの媒体だと感じました。新型コロナウイルスの感染拡大で注目を浴びたオンラインイベントは、国内だけでなく世界中の人々に届けられるのが魅力ですよね。今の時代を象徴する伝え方だと感じます。

吉田:
オンラインイベントをやっていかないと、「今ない仕事」の本をつくっているにもかかわらず立ち遅れてしまう、という危機感があったんです。ですので、お声掛けいただいた際、私は「ぜひ取材を兼ねてやらせていただきたい」という気持ちでいました。

安心して授業に集中できたのは事務局のサポートのおかげ


三浦:
私自身、出版社がインターネットサービス企業と組むイメージを持っていませんでしたが、他部署からの反応などはありましたか。

中里:
講談社では、10年以上前からデジタル化やDXが命題となっています。そのため、デジタル関連のビジネスに対する抵抗は特段ありません。ただ、オンラインイベントに関しては、どこの部署も知見がなく手探り状態でした。この分野で最先端をいくキッズウィークエンドとコラボレーションでき、大変感謝しています。

吉田:
他部署からのリアクションとしては、「このオンラインイベント、一体どうやってやったの?」という質問が非常に多かったですね。みんな興味を持っているし、試してみたいんです。でも、すごく手間がかかると思い込んでいる人が多くて。キッズウィークエンドと組めばスムーズに開催できることを宣伝して歩いていましたよ。私自身、キッズウィークエンドがわずかな人数で見事に運営されていたことに驚きましたし、大きな気付きを得ました。



三浦:
イベント開催にあたって、「今ない仕事」取材班では、どのような準備をされたのでしょうか。

吉田:
基本的にはパワーポイントをつくることです。難易度の調整とパワーポイントの枚数のバランスは、イベントを重ねるごとにブラッシュアップしています。

中里:
個人的には、まだ適切な枚数をつかみ切れていないですね。ぶっつけ本番でやりながら調整するしかない、と毎回腹をくくっています。

三浦:
これまでに手掛けられたイベントと比較して、準備の手間はかかったほうですか?

吉田:
同じぐらいか、ひょっとしたら少し楽だったかもしれません。さきほど話に出た、他部署のみんなが懸念している手間というのは、むしろバックヤードの話だと思うんです。

三浦:
それは具体的にいうと、配信作業のことでしょうか。

吉田:
はい。中でも不安なのは、本番中の予期せぬトラブル対応だと思います。例えば、もし配信の途中に音が途切れたらどのようにフォローすればいいのか、ということです。毎回キッズウィークエンド事務局にサポートしていただいたおかげで、私たちは安心して授業に注力できました。

子どもたちが楽しめる方法を探りながら、コンテンツを進化させたい


三浦:
子どもたちに向けて1時間のオンライン授業を行うにあたり、工夫した点をぜひお聞かせください。

中里:
司会者がいない状態で場を回すので、どうすれば画面越しの子どもたちが飽きずに聞いてくれるかを念頭に置いて構成を練りました。ところどころ質問を混ぜたり、チャットの機能を活用したりして、参加型コンテンツを意識的に取り入れています。また、子どもたちのタイプが違っても、みんながそれぞれ楽しく参加できることが重要だと考えました。カメラに向かって物おじせずに話す子もいれば、チャットでは能弁なのに、カメラに向かって一切話せない子もいますので。今後も、子どもたちがさらにワクワクできる方法を探りながら、内容を進化させていきたいと考えています。



三浦:
子どもたちによりよく伝わればという思いで授業をしてくださる中で、私どもがお役に立てたことはありますでしょうか。

中里:
もちろんあります。3点挙げると、まず1点目はキッズウィークエンド事務局が数々のイベントを通じて子どもたち自身のリテラシーを向上させてくださっていることです。事前打ち合わせで「チャットの書き込み数は多いですよ」と教えていただいたのですが、イベント当日は想像以上の猛スピードでチャットを書き込んでくれました。こちら側はチャットを拾うのが精一杯。高度な知識を要する意見や仕事のアイデアも出て、驚きを隠せませんでした。

2点目は、先ほど吉田の話にもありましたが、授業に集中できたことです。参加者とのコミュニケーションやスライド操作以外、事務局が対応してくださっているのは本当にありがたいことでしたね。

3点目は、キッズウィークエンドの会員が増えているおかげで、回を重ねるごとに参加者の広がりを肌で感じられたことです。2回目以降は、海外から参加してくださった方も。オンラインで海外とつながり情報を届けられる「新しい仕事」を体感できました。

吉田:
オンラインイベントでは相手が見えづらいという懸念がありますが、事前打ち合わせの際、キッズウィークエンド事務局が読者像を具体的に示してくださったのは助かりました。どの程度の難易度で話せばいいか、どれぐらいの反応があるかなど、明快に教えていただけたのが非常によかったです。

また、子どもたちの反応が大きく、進行しやすかった印象があります。イベントではリアクションがないと大変つらいのですが、「今ない仕事」をつくってもらうときなど、リードタイムが短いにもかかわらず非常に多くのアイデアが集まりました。参加者の反応のよさという点では、これまでを振り返るとキッズウィークエンドが一番ですね。

中里:
同感です。キッズウィークエンドのイベントでは、反応が足りないと思ったことは正直一度もありません。むしろチャットを等しく拾ってあげられず、申し訳なかったという気持ちはあります。随所で「チャットを見ているよ」ということを伝える意味でも拾いはしたんですが、やはりあのスピード感の中で全部に反応することは難しく……。私たちから見るとスタッフ数人対参加者数百人でも、子どもから見ると1対1のコミュニケーションのイメージでパソコンに向き合っていると思うんです。

三浦:
「自分の言葉に気付いてもらえていないかも」と、子どもたちに悲しい思いをさせたくないですよね。そこは運営側としても常に悩ましく思っているところでして。例えばイベント後にフォローするなど、これから工夫していきたいと思っています。

それでは最後になりますが、御社が小学生向けに注力される取り組みや、親子に発信したい内容がありましたら共有いただければと思います。

中里:
昨年、コクリコ[cocreco]というWebメディアを立ち上げました。本の情報だけでなく、子どもや親の悩みなども配信するニュースサイトとして大きく育てていきたいと思っています。今後、コクリコ[cocreco]ともビビッドな連携をできればと考えていますので、よろしくお願いいたします。