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キッズウィークエンド
2026.02.19 Thu
BtoB企業の認知度をどう上げる?アクティオが300人の親子を動かした、建設機械レンタル業界の次世代ブランディング

建設機械のレンタル事業を軸に、社会インフラを支える株式会社アクティオ。同社は今、深刻な人手不足に直面する建設業界の未来を見据え、キッズウィークエンドとの協業による次世代教育に力を入れています。
オンラインイベントを通じて、全国の子どもたちに仕事の魅力を伝える新たな挑戦。その舞台裏にある企画の工夫や、ブランディング・将来の採用活動への手応えについて、広報部の成澤幸子様、深沢拓様にお話を伺いました。
深沢拓様(左)、成澤幸子様(右)
建設機械のレンタル事業を展開する株式会社アクティオは、地域ごとに行っていた子ども向け活動を全国へ広げるため、キッズウィークエンドを通じて初めてのオンラインイベントに挑戦しました。「建設機械レンタルというあまり知られていない仕事の内容がちゃんと伝わるかな」と不安もありましたが、親しみやすい表現を工夫した結果、予想を大きく上回る売約300人の子どもたちに参加いただくことができました。子どもたちの自由なアイデアや熱い感想に触れ、全国へ魅力を届ける確かな手応えをつかむことができました。
地域施策にとどまり、全国の子どもに訴求できていなかった

──まずはアクティオ様の事業内容と、おふたりの業務内容を教えてください。
成澤様:アクティオは建設機械のレンタル事業を手掛ける企業で、59年の歴史があり、全国各地で展開しています。
私たちが所属する広報部は、立ち上げからまだ4年ほどの新しい部署です。新しい商品の紹介やイベントなど、会社のさまざまな取り組みを外に向けて発信し、企業のことを多くの方に知ってもらえるよう活動しています。その他にも、スポーツ大会などのスポンサー活動といった広告宣伝案件を企画したり、営業で使用する機械のカタログを作ったりといった営業支援も行うなど、幅広い業務を担当しています。
深沢様:広報部には私たちを含め8名が所属していますが、ハッキリした担当分けはしていません。メンバーみんなで協力し合いながら進めるスタイルです。
──子ども向けの企画に力を入れてきた背景を教えてください。
深沢様:建設機械のレンタル業界は、一般の方にとって馴染みが薄いのが実情です。「アクティオの社名を聞いたことはあるものの、何をしている会社なのかは分からない」という声もあり、将来を見据えると、より早い段階から私たちの存在や事業を知ってもらう必要があると感じていました。
そこで以前から、地域ごとに工場見学を実施したり、自治体と連携したワークショップを開催したりと、子ども向けの取り組みを続けてきました。例えば三重県いなべ市では、市と協力してSDGsの体験会を行うなど、地域に根ざした活動を大切にしてきました。
──そのような中で、なぜキッズウィークエンドに興味を持っていただけたのでしょうか。
深沢様:こうした活動は、どうしても開催地域に限定されてしまい、全国の子どもたちに向けて発信する機会を十分に確保できていなかったんです。「もっと活動を広げたい」という思いはあっても、具体的にどのような形で全国へ届けるべきか、その方法が見えていなかったのが正直なところでした。
その中で、キッズウィークエンドさんからお話をいただき、全国規模で子どもたちに弊社の紹介ができるということで、とても魅力的だと感じました。
社内外から評価された“伝わる設計”と講師の存在

──キッズウィークエンド導入時、社内ではどのような反応がありましたか。また、資料や提案内容について印象に残っている点があれば教えてください。
深沢様:最初の打ち合わせ後にご提案いただいた資料を見て、広報部内だけでなく上司からも「ここまで弊社のことを理解してくれているとは思わなかった」という声が上がりました。そのおかげで、導入に向けた話がスムーズに進みました。
特に良かった点は、プログラム内容が子ども向けに噛み砕いた言葉で書かれていたことです。自分たちでは当たり前のように使っていた業界用語が分かりやすく表現されており、私たちも改めて勉強になりました。
デザイン面でも、従来のコーポレートカラーである“力強さのある赤”に縛られず、子どもが直感的に理解しやすい配色やイラストを取り入れていただきました。自分たちだけではなかなか実現できなかった表現が今回の取り組みを通じて形になったと感じています。
もう一つ印象に残っているのが、講師としてアサインしていただいた数学教師芸人・タカタ先生のことを息子が知っていたという出来事です。打ち合わせ当初は講師について詳しく把握していなかったのですが、後日家族に話したところ「その先生、『おはスタ(テレビ東京系列)』に出ていた人だよ!」と息子から教えてもらいました。
テレビ番組を通じて子どもたちに認知されている存在だと知り、子どもにとって身近で信頼できる講師だったのだと実感しました。結果として、イベント当日はタカタ先生のキャラクターや話し方が子どもたちの関心を強く引きつけ、内容理解にもつながっていたと思います。講師選定の重要性を改めて実感しました。
参加者数は300人越え 「アンケートの熱量がうれしかった」
──実際にオンラインイベントを実施してみていかがでしたか。特に集客面について教えてください。
成澤様:初めての試みだったので、はっきりした目標人数は決めていませんでした。他社さんでは何千人も集まると聞いてはいましたが、私たちにはとても無理だろうと思っていて……。正直、100人でも来てくれたらと、最初は不安でいっぱいでした。
ところが、ふたを開けてみれば参加していただいた方は300人規模に達し、初めての全国向け企画としては想像を上回る反響をいただきました。アンケートの回答数や、ぎっしりと書かれた感想からも、皆さんがただ映像を見るだけでなく、内容を深く理解して楽しんでくださった様子が伝わり、本当に開催してよかったと感じています。
また、オンライン開催のおかげで、どこに住んでいても参加いただけた点も大きな成果です。これまでの地域ごとの活動とは違い、全国へ届けられたことで、今後の活動を広げていくための確かな手応えをつかむことができました。
深沢様:ワークショップでは、自社で開発した「根こそぎ切るソー」を紹介しました。するとアンケートで、子どもたちが「〇〇するソー」といったユニークな名前を考えてくれたんです。建設機械や私たちのレンタルの仕事が、少しでも皆さんの心に響いたことが分かり、とても嬉しくなりました。
BtoB企業だからこそ、子どもたちに会社の魅力を伝える意味がある

──今後も、子ども向け施策を行う予定はありますか。
深沢様:2026年もキッズウィークエンドさんとの協働を検討しています。あわせて、公式ホームページ上で子ども向けコンテンツの制作も進めていく予定です。これまで各地域で実施してきた自治体との取り組みについても継続し、工場見学の一般公開や、社員の家族を対象としたイベントなどもできたらと考えています。
また、展示会等での一般開放では、塗り絵コーナーや建設機械の体験コーナーを設けています。毎回多くの子どもたちに参加してもらい、一日中休む間もないほど盛況です。動画を流すだけでも子どもたちが立ち止まって見てくれるため、そうした映像素材を活用したコンテンツ制作も積極的に取り組んでいきたいです。
──アクティオ様のようなBtoB企業が子ども向けの取り組みを行う効果について、どのように感じていますか。
深沢様:BtoB企業は、どうしても一般の方に知られにくい側面があります。子ども向けの取り組みを通じて、事業内容を分かりやすく伝えることで、結果的に一般の方にも届くコンテンツになると思います。
成澤様:特に、建設機械レンタル業界全体の認知度向上は、今後ますます重要になると考えています。子ども向けの取り組みをきっかけに、保護者の方々を含む一般の方にも業界を知ってもらえる点は、大きな価値があります。建設業界には「きつい、汚い」といったイメージもありますが、機械が実際にどのような場面で使われ、社会を支えているのかを知ってもらうことで、業界全体への見方も変わっていくのではないでしょうか。BtoB企業にとって、とても意義のある取り組みだと感じます。

